シミュレーター設備があるインドア練習場のメリットは、スイング撮影とショット分析機能です。
あなたのゴルフを数値化し、スイング改善や自己分析をサポートしてくれます。
でも、シミュレーターのデータ分析
なんて出来るかな…
この記事では、シミュレーターのボールデータの見方を徹底解説します。
数値データの見方と一般的な基準を解説するので、インドア練習場を活用している人は参考にしてください。
計測したボールデータを分析できると
- ミスの原因解明
- スライスの改善
- コースマネジメント力の向上 など
これまで練習してきて、改善されなかった癖がみるみる解決します。
自分のゴルフを知り、ラウンド中の修正方法を身につけることでスコアアップに繋がります。
シミュレーター設備のあるインドアゴルフ練習場を活用して上達しましょう!
記事を読んで
- もっと知りたい!
- この部分が分からない!
があれば、コメントを頂けると嬉しいです。
スコアアップに繋がる!ボールデータの見方について
(出典:GOLFZON)
インドア練習場に設置されたシミュレーターによって、計測項目は異なります。
この記事では、
スコアアップに重要な基本項目について解説します。
シミュレーターによって、重要項目が計測できない機種もあります。
- 計測精度が低い
- 計測データ項目が少ない
そんなときは、シミュレーション設備を基準に練習施設の変更を検討しましょう。
各クラブの「正確な飛距離」をボールデータで知ろう!
スコアメイクに重要なのがコースマネジメント。
コースマネジメントの基本は、
各クラブの飛距離を「正確に」把握することです。
- キャリー距離
- ラン距離
- トータル距離
スコアが伸びない多くのゴルファーは、
各クラブのトータル距離だけを意識してしまいがち。
次のような経験をしたことはありませんか?
- グリーン手前のバンカーに捕まる
- 下り坂で転がりずぎて池ポチャ
正確な「3つの飛距離」を知ると、ボールを落とす位置をイメージできてスコアがぐっと良くなります。
正しいクラブ選択をするために、
キャリー距離を意識しましょう。
キャリー距離とは
ショットしたボールが、着地するまでに空中を飛んでいる距離
空中を飛んでいる間は風の影響を受け、着地後には地形の影響を受けます。
バンカーや池越え、ラフなど着地エリアがどうなっているか?
着地点の状況を考慮したクラブ選択をするために重要な数値です。
シミュレーターでしか正確に測定できません。
ラン距離とは
ショットしたボールが、着地してから転がって止まるまでの距離
着地場所の状況で、ラン距離は変わります。
- バンカーやラフなら転がる距離は短く
- フェアウェイなら転がる距離は長く
- 下り傾斜なら更に転がる距離は増える
クラブのロフトが小さくなると、
前に飛ぶ力が強くなりランで転がる距離は長くなります。
細かく距離を把握をする必要はありません。
基本的な考え方だけ知りましょう!
クラブ別のラン距離は、
参考程度の把握でOK!
トータル距離とは
ショットした地点から、ボールが停止した地点までの距離
=キャリー+ランの合計距離です。
スコアが伸びない人は、トータル距離しか把握していないことが多いです。
キャリーとランがどのくらいの距離かを意識するようにしましょう。
一般ゴルファーの飛距離目安について
一般的な飛距離の目安表を紹介します。
- ヘッドスピード
- ミート率
- スピン量 など
使用クラブによって飛距離は変わるので、大まかな目安として活用してください。
一般男性 (アスリート系女性) | 一般女性 | |||||
ヘッドスピード | 35~39 m/s | 40~44 m/s | 45~50 m/s | 25~29 m/s | 30~34 m/s | 35~39 m/s |
1W (キャリー) | 200y (180y) | 230y (210y) | 260y (240y) | 150y (140y) | 175y (155y) | 200y (180y) |
3W (キャリー) | 180y (160y) | 215y (195y) | 235y (215y) | 125y (105y) | 150y (130y) | 180y (160y) |
5W (キャリー) | 170y (155y) | 195y (180y) | 210y (195y) | 105y (90y) | 135y (120y) | 170y (155y) |
7W (キャリー) | 160y (145y) | 180y (165y) | 195y (180y) | 95y (80y) | 125y (110y) | 160y (145y) |
3UT (キャリー) | 190y (175y) | 200y (185y) | 210y (195y) | 120y (105y) | 135y (120y) | 150y (135y) |
4UT (キャリー) | 170y (155y) | 180y (165y) | 190y (175y) | 110y (95y) | 125y (110y) | 140y (125y) |
5UT (キャリー) | 160y (145y) | 170y (155y) | 180y (165y) | 100y (85y) | 110y (95y) | 130y (115) |
6UT (キャリー) | 150y (135y) | 160y (145y) | 170y (155y) | 90y (75y) | 100y (85y) | 120y (105y) |
5i (キャリー) | 140y (130y) | 160y (150y) | 170y (160y) | 80y (70y) | 110y (110y) | 140y (130y) |
6i (キャリー) | 130y (120y) | 150y (140y) | 160y (150y) | 70y (60y) | 100y (90y) | 130y (120y) |
7i (キャリー) | 120y (110y) | 140y (130y) | 150y (140y) | 65y (55y) | 90y (80y) | 120y (110y) |
8i (キャリー) | 110y (100y) | 130y (120y) | 140y (130y) | 60y (50y) | 80y (70y) | 110y (100y) |
9i (キャリー) | 100y (95y) | 120y (115y) | 130y (120y) | 55y (50y) | 70y (65y) | 95y (90y) |
PW (キャリー) | 80y (75y) | 105y (100y) | 120y (115y) | 50y (45y) | 60y (55y) | 80y (75y) |
AW (キャリー) | 70y (=) | 95y (=) | 110y (=) | 45y (=) | 55y (=) | 70y (=) |
SW (キャリー) | 60y (=) | 80y (=) | 100y (=) | 40y (=) | 50y (=) | 60y (=) |
飛距離の平均値を知ることで、自分を振り返ることはとても大切です。
しかしスコアアップに重要なのは、一般的ではなく「自分だけの飛距離表」。
使用しているクラブや体格など、前提条件が違います。
- 平均より飛んでいる!
- 平均以下の飛距離だ…
一喜一憂するのではなく、
各クラブの正確な距離(キャリーとラン)の重要性を知り、高性能なシミュレーターで「自分だけの飛距離表」をつくりましょう!
インドア練習場で
「自分だけの飛距離表」
を手に入れよう!
飛びの3要素!「飛距離UP」するためのボールデータについて
飛距離を左右するのは、大きく3つの要素があります。
- ボールスピード
- 打ち出し角度
- バックスピン量
3要素のバランスが飛距離を決める重要な要素になります。
ボールスピード(ボール初速)とは
Ball Speed(ボールスピード)
(出典:トラックマン)
打ち出し直後のボール速度を示す数値(単位:「m/s」)
飛距離アップに1番影響するのが、ボールスピード(ボール初速)!
ボールスピードが約0.45 m/s速くなると、飛距離が約2ヤード伸びるといわれます。
- HDCP 5 のゴルファー 平均65.7 m/s
- HDCP 10 のゴルファー 平均61.6 m/s
- HDCP 18 のゴルファー 平均58.5 m/s
- HDCP 5 のゴルファー 平均55.8 m/s
- HDCP 10 のゴルファー 平均53.1 m/s
- HDCP 15 のゴルファー 平均49.6 m/s
ボールスピードを向上する要素は、こちらで解説しています。
打ち出し角度とは
Launch angle(打ち出し角度)
(出典:トラックマン)
水平面に対して「ボールが飛び出す角度」を示す数値
ボールが高く上がりすぎると飛距離をロスし、打ち出しが低すぎるとグリーン上で球が止まらなくなります。
- ドライバーの場合 クラブロフト+3〜4°
- アイアンの場合 7番アイアンで20°
飛距離を伸ばしたい方は、
シミュレーターで打ち出し角度を確認しながら、適正値に近づけると飛距離アップに効果的です。
- 飛距離を求めるクラブ
- グリーンを狙うクラブ
ショットの狙いによっては、あえて高く・低く打つ技術も必要です。
弾道の高さを打ち分ける技術が身につくと、スコアアップに効果があります。
インドア練習場なら、感覚ではなく数値で表示される!
バックスピン量とは
Spin Rete(バックスピン量)
(出典:トラックマン)
ショット時に「ボールが逆回転する量」を示す数値(単位:「rpm」回転/分)
バックスピン量が多ければ上方に、少なければ前方に進む傾向があります。
クラブのロフト角が大きくなるとスピン量が多くなります。
- ドライバーの場合 2500rpm前後
- アイアンの場合 番手×1,000rpm
距離が欲しいドライバーでは、
適正なスピン量を目指すと効率よく飛距離を稼げます。
ヘッドスピードが速いとスピン量が増えます。
1Wのスピン量が適正よりも多い場合、ロフト角を小さくすると効果的です!
ボールスピードの向上!2つのボールデータをチェック
ドライバーの飛距離を伸ばしたい方にとって、最も影響が大きいのがボールスピードです。
ボールスピードを高めるには、
ゴルフクラブを早く振り・クラブの芯で打つこと。
- クラブスピード
- スマッシュファクター(ミート率)
クラブスピードとは
Club Speed(クラブスピード)
(出典:トラックマン)
インパクト時の「クラブヘッドの速度」を示す数値(単位:「m/s」)
長いクラブほど遠心力が加わり、高い数値になります。
一般男性 (アスリート系女性) | 一般女性 | |||||
目安 | 飛ばない人 | 平均値 | 飛ぶ人 | 飛ばない人 | 平均値 | 飛ぶ人 |
1Wの ヘッドスピード | 35~39 m/s | 40~44 m/s | 45~50 m/s | 25~29 m/s | 30~34 m/s | 35~39 m/s |
スイングスピードは体力・筋力だけで決まるものではありません。
スイングスピードが遅い人は使えていない力がある場合がほとんどです。
- 捻転の力:上半身と下半身のねじれによる力
- 下半身の力:地面を蹴る脚力の力
- 体重移動の力:左右に動く自重の力
体力に自身がない…と
諦めないでください!
スマッシュファクターとは
Smash Factor(スマッシュファクター)
(出典:トラックマン)
パワーをボールに伝える伝達率(ミート率)を示す数値
ボールスピード÷クラブスピードで算出させれます。
1.50が最高効率とされており、数値が高いほどクラブのエネルギーが無駄なくボールに伝わります。
一般ゴルファーの平均値と理想的な数値はこちら↓
クラブ種類 | 平均値 | 理想値 |
---|---|---|
ドライバー | 1.15〜1.3 | 1.4以上 |
アイアン | 1.1〜1.2 | 1.3以上 |
力任せにスイングするよりも、グリップを短く握った時の方がよく飛んだ!という経験はありませんか?
グリップを握る位置を数センチ短くするだけで、ミート率が向上し飛距離・方向性がともに向上します!
スマッシュファクターの数値が安定しない方はぜひ試してください。
騙されたと思って、
1ラウンドやってみよう!
打ち出し方向をボールデータで知ろう!
ターゲットに対して「左右方向へのズレ」を示す数値
フェアウェイの幅は約40ヤードです。
それ以上にずれてしまうと、
OBの確率が高くなりスコアを崩す要因となります。
屋外練習場ではボールの止まった地点を確認できないため、インドア練習場で確認するのがおすすめです。
方向性良く打てるクラブを知ると、コースマネジメントにも活きてきます。
ボールを打ち出す方向は、
フェイスアングルによって決まる!
左右打ち出し角とは
Launch Direction(左右打ち出し角)
(出典:トラックマン)
インパクト直後の「ターゲットに対するボールの打ち出し方向」を示す数値
右打ちの場合、目標に対して以下のとおり表記します。
- プラス数値 =右側に打ち出す
- マイナス数値=左側に打ち出す
- ±0数値 =ターゲット方向に打ち出す
左右打ち出し角 | 100y地点 | 200y地点 | 300y地点 |
---|---|---|---|
±1° | 1.7ヤード | 3.5ヤード | 5.2ヤード |
±2° | 3.4ヤード | 7.0ヤード | 10.5ヤード |
±3° | 5.2ヤード | 10.5ヤード | 15.7ヤード |
±4° | 7.0ヤード | 14.0ヤード | 20.9ヤード |
左右打ち出し角が0に近ければ良いわけではなく、一定の角度で繰り返し打てることが重要。
ショットごとにバラつきがないかをチェックしましょう!
数値の結果よりも、再現性が重要です!
フェイスアングルとは
Face Angle(フェイスアングル)
(出典:トラックマン)
インパクト時の「ターゲットに対するフェイスの角度」を示す数値
右打ちの場合で、目標に対して以下のとおり表記します。
- プラス数値 =右向き(オープン)
- マイナス数値=左向き(クローズ)
- ±0 =正面(スクエア)
スコアアップのためには、
スクエアが正解!とはなりません。
あなたの持ち玉(ドロー、フェード)に合っていればOK!
複数回ショットしても再現性高く、一定の範囲内のずれで収まっているかを確認しましょう!
スライス改善に効く!見るべき3つのボールデータ
多くの一般ゴルファーが頭を悩ませるスライスですが、根本的な原因はひとつ。
- インパクト前後に、クラブがターゲット方向に対し「右から左に」動く
クラブの動きが起きる要因は、人それぞれに違いはあります。
- スイングの軌道がアウトサイドイン
- 打点の位置(ボールを置く位置が左過ぎ)
- あおり打ち など
シミュレーターでクラブの軌道やボールの回転を確認しながら練習すると、スライス改善に効果的です。
スライス改善を目指すゴルファーが、インドア練習で見るべきボールデータはこの3つ。
- クラブパス
- サイドスピン
- ボールの回転軸
インパクト前後にクラブが、
「右から左に」動いている理由を考えよう!
クラブパスとは
Club Path(クラブパス)
(出典:トラックマン)
インパクト時のクラブヘッドが通る軌道を示す数値
ショットの曲がり具合を決める重要な要素です。
クラブの軌道には、大きく3つの種類があります。
- インサイドアウト(ドロー軌道)
- アウトサイドイン(スライス軌道)
- インサイドイン(ストレート軌道)
スライスで悩む人は、
ここがポイントですよ!
右利きの場合、次のように数値が表記されます。
- プラス値 =インサイドアウト(ドロー軌道)
- マイナス値=アウトサイドイン(スライス軌道)
- ±0 =インサイドイン(ストレート軌道)
シミュレーターだと、ベクトル表記など直感で分かりやすく軌道を示してくれるので安心してください!
一般的には、−1°〜+3°が理想の数値と言われます。
どの軌道が良い、悪いということはありません。
曲がり幅をコントロールできるとスコアメイクが楽になりますよ!
ゴルフ雑誌やYouTubeで「スライス改善方法」が紹介されていますが、クラブパスを修正するための身体の動きがほとんどです。
- 肩のラインが開かないようにする
- ボールの位置を変える
- クラブをまっすぐ遠くに引く
インドア練習場でシミュレーターを使うと、
クラブパスが画像と数値で分かりやすくスライス改善に効果的です!
ボールの回転軸とは
Spin Axis(ボールの回転軸)
(出典:トラックマン)
ボールの回転軸の傾きを示す数値です。
ターゲットに対し、ボールの後方から見たときに、
- プラス数値 =軸が右傾斜のスライス回転
- マイナス数値=軸が左傾斜のフック回転
- ±0数値 =順回転のストレートボール
回転軸の傾きが大きくなると、曲がり幅も大きくなる性質があります。
シミュレーター設備で数値を確認しながら、自分の癖やクラブごとの特性を認識しましょう。
より安定感のあるゴルフが身につく!
サイドスピン量とは
ボール回転軸の傾きにより「ボールにかかった横回転の量」を示す数値
サイドスピン量が少なければストレートボールに、回転量が多くなると曲がり幅も大きくなります。
一般的なスピン量の判断基準は、以下が適正値となります。
- ±〜500回転/分 =ストレートボール
- ±500〜1,000回転/分=フェード(−)、ドロー(+)
それ以上の回転数を意図せずに打ってしまうと、曲がり幅が大きくなりOBリスクが増えます。
いつも同じ方向に曲がる球筋が、安定したスコアを作ります。
スコアアップのために、
ストレートボールが良い!
という訳ではありません。
ボールデータで知る!あなたが「グリーンを狙える」クラブ
ラウンド中はピンポジションやグリーン周りの状況を見ながら、どこを狙うかを検討しクラブを選択します。
あなたの中で、グリーンを「直接狙って止まるショット」を打てるクラブを知りましょう。
- グリーンを直接狙って止めるクラブ
- グリーンの手前に落として転がすクラブ
を分けて考えると、コースマネジメントに一貫性がでてスコアアップに効果的です。
ロングアイアン以上の長いクラブは、ラン距離が出るためグリーン上に止めることは難しくなります。
グリーンを狙うクラブを知るための基準は次のとおり
- 最大高さ
- 落下角度
最大高さとは
飛球線上で最も高く上がった地点の高さを示す数値
ショットごとに最大高さのバラつきが多いクラブは、ショット精度が低い可能性が高いです。
飛距離だけではなく高さも一定になるとショット精度が向上し、高い確率でグリーンを狙えるようになります。
落下角度とは
ボールがグリーンに落下する時の角度を示す数値
落下角度が45°以上あるとグリーンを直接狙ってもボールが止まります。
あなたの場合、どのクラブだと45°以上の落下角度が出せるかを知りましょう。
プロゴルファーは、5WやUTでも45°程度の落下角度があります。
まとめ|ボールデータを知ってスコアアップしよう!
インドア練習場のシュミレーターで測定したボールデータはスコアアップに役立つ情報が満載です。
ボールデータの見方を知り、自分のゴルフを正しく理解することでスコアアップへの近道になります。
- ミスの原因解明
- スライスの改善
- コースマネジメント力の向上 など
特に、あなたの飛距離を正確に知ることが重要!
各クラブの飛距離を正確に知るためには、シミュレーター設備で「3つの距離」を把握しましょう。
- キャリー距離
- ラン距離
- トータル距離
ボールの落とし所を意識してプレーできるとスコアが良くなります!
シミュレータを活用したインドア練習は、スライスで悩むゴルファーにもおすすめです。
弾道測定したボールデータを確認するとスライス要素を特定できます。
インドア練習場を活用してスイング動画とボールデータを確認しながら、スライス要素の改善に取り組んでいきましょう!
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